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つぼ破損事件:否認逃走1

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カセットテープをパーティーションに投げつけると、私はその場で立ち上がった。それに呼応するように、向かいのソファーに座っていた河地財務事務官も立ち上がった。
「何が嘘か!携帯電話の番号を教えると、営業妨害になる言うて、教えてもろてないやないか!」
竹山財務事務官は、関西弁なまりのきつい口調で言い返してきた。
「営業妨害?携帯電話の番号を教えることが、なぜ営業妨害になるのだ。いいかげんなことばっかり言うな」
私も言い返した。
電話を頻繁にかけられて営業妨害になるのは、事務所の一般電話の方である。携帯電話の場合は、都合が悪くなれば電源を切っておくとか、バイブにして電話に出ないようにするなど対処方法はいくらでもある。
以前、携帯電話の番号を尋ねられた時、電話番号を教え、同時に、会議中のような場合には、すぐには出られないこともあるからと、わざわざ気を使って連絡が遅れる場合の説明もしているのである。
竹山財務官は番号をメモし、まあ、この電話にかけることは、あんまりないですけどね、と言っていたのだ。それを忘れているのか、知っていてとぼけているのかわからなかったが、反発の仕方が尋常ではなかった。

「だいたい、今日はしっかり説明するという話じゃなかったのか。もともと、説明する気などなかったのだろう。難癖をつけて調査を打ち切り、更正処分する魂胆じゃなかったんか!」
私は、竹山財務事務官を睨みつけて更に追及した。
竹山財務事務官に、困惑するような雰囲気が見られた。
それを見て言葉を休め、傍らの河地財務事務官の方へ一瞬視線を移した。
その一瞬のスキを見計らったように、竹山財務事務官は背を向け、応接室から玄関に通ずる隣(北側)の事務室の方へ立ち去った。

その時である。
「ガッシャーン」
という大きな音が聞こえた。
「何をしたんだ!」
私は反射的にカメラを手に持ち、事務室の方へ駆けつけた。

見ると、玄関の方を向いた竹山財務事務官の足元に、割れたつぼの破片がかたまっていた。その状況から、竹山財務事務官が腹立ち紛れに、玄関付近に飾ってあった装飾用のつぼをたたき割ったものと判断した。
「なぜ、割るんだ」
私は、割れたつぼの破片を指差し、竹山財務事務官に問い詰めた。
すると、竹山財務事務官は、
「私、割ってませんよ」
と、人を小馬鹿にしたような態度で否定した。
否定するなり、そのまま玄関の方へ逃げだしたのである。

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