起訴2
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2月28日。
O弁護士が面会に来た。いつもは午後からが多かったが、今日は午前中の面会である。
「起訴されたねえ」
彼は、これまでの裁判所の感触から不起訴の可能性が高いと踏んでいた。予想外だという表情である。こんな程度でという感想であろう。
公務執行妨害罪などというものは、実際犯行を行っていても、悪質でない限り、あまり起訴されない。例えば警察官に暴行し、怪我をさせても、よほどの重症でも負わせなければ、起訴されないことの方が多いのである。
私の場合は、犯行そのものがでっち上げだが、仮に被害者と称する税務職員の供述どおりだったとしても、投げたカセットテープは当たりもかすりもしていないし、指1本触れたわけでもない。しかも、被害者を装う竹山孝財務官(特別国税調査官)は、私のつぼまで割って逃げている。
それでも起訴してくるのだから、検察の力の入れようは、とても尋常ではないといえた。
午後になって起訴状が手渡された。非常に簡潔である。
<起訴状
公訴事実
被告人は、平成16年1月23日午後2時25分ころ、名古屋市○○○○号室において、被告人の所得税等の調査に訪れた名古屋中税務署財務事務官竹山孝(当56年)に対し、「うそばっかつくな。」などと怒号しながら、その身体に向けて数本のカセットテープを投げつける暴行を加え、もって同財務事務官の職務の執行を妨害したものである。
罪名及び罰条
公務執行妨害 刑法第95条第1項>
事実を調べたうえで悪質だったから起訴したというものではなく、最初から起訴ありきの捜査だった。
それは、昨日の取調べでも証明されている。
昨日の夕方、留置担当官から起訴されたことを聞かされたが、驚いたことに、起訴後のその日の夜8時頃に、中警察署の山本刑事と伊藤巡査が取調べに来たのである。
調べに来たことといえば、私が投げたカセットテープの種類、大きさ等は、どんなものかということである。縦約6cm、横約10cm、厚さ約1cmの通常のカセットテープか、縦約3cm、横約5cm、厚さ約0.8cmのマイクロカセットテープかということである。
数本のカセットテープを投げつける暴行を加えて、職務の執行を妨害したということで起訴しておきながら、肝心の犯行を形成したカセットテープはどんなものか調べてなかったのだ。
竹山財務官は、平積みにしてあった4本ないし6本のカセットテープを上から鷲づかみにして投げつれられたと供述していたようであるが、通常のカセットテープを上から4本ないし6本も掴めて投げれるものかどうか、担当検事が起訴した後から疑問に思ったのだろう。
本来ならば、犯行に使ったカセットテープを調査し、事実を検討して起訴すべきものであるが、本件では逆になっているのである。
この一事を見ても、普通の捜査でないことは明らかだった。
O弁護士は面会に来る前に、保釈請求書を裁判所に提出しただけでなく、担当裁判官に会って直々交渉してきた。だが、その裁判官の反応は何とも頼りないものだった、と嘆いていた。
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