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権力の犯罪

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やつらの思惑が狂ったのは、抜き打ちの逮捕に失敗したことだ。
私にかけられた容疑など仮に事実だったとしても、取るに足らない事件である。証拠も税務職員の同僚二人の証言だけだ。
普通は、任意で事情を訊いた上、容疑が固まったら逮捕するという手順を踏むはずである。そのような手順を踏まなかったのは、抜き打ちの逮捕それ自体が重要だったからであろう。
わけがわからないまま逮捕されていれば、真実を立証する証拠も残せなかっただろうし、仕事や家のことが気になって、私も自白に追い込まれたかも知れない。

だが、やつらは私の逮捕に失敗したのだ。
強大な権力の横暴に、一人の男がかろうじて互角に近い闘いを続けられるのは、初戦の奇襲を運よくかわし、迎え撃つ態勢をとれたことが大きかった。

国家権力が犯罪行為を平気で犯すのは、国民によるチェック機能が作用していない上、犯罪を摘発する権限が警察と検察にしか与えられていないことが原因である。
特に検察官は公訴(起訴)権を独占し、公訴を提起することも、公訴提起の理由(嫌疑)がありながら公訴しないことも、検察官の裁量に委ねられているのである(起訴便宜主義:刑事訴訟法248条)。
このことは、犯罪者でなくても起訴し、犯罪者であっても起訴しないことを検察が勝手に決めれるということである。
検察官は、公訴権を独占する極めて強大な権限を与えられている上、政治的な圧力を不当に受けないようにという配慮から、ある程度の独立性も認められている。行政機関である検察庁の最高の長であるはずの法務大臣でさえ、検察官に対しては指揮権を制限されているのである。

加えて、起訴された事件を審理する裁判所は法の番人たる役割を果たしておらず、我が国の刑事裁判は形骸化しており、正常に機能していない。
これでは、国家権力による犯罪行為が起きない方が、不思議ではないだろうか。

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