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正当防衛3

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事件の全貌が見えてきたような気がした。

検事調べを担当した小池検事の言葉が思い出された。
「竹山財務事務官は半身の姿勢で出て行ったのだな」
と、半身の表現にひどくこだわっていたのである。
その理由が、今、はっきりわかった。

竹山財務官が応接室から出て行くときの姿勢など、公務執行妨害の本事件に関しては、さほど重要なことではないと思って何の注意も払わなかったが、これは、民事の正当防衛を成立させるための大事な筋書きのひとつだったのだ。
背中を向けて応接室を出て行ったのでは、
「原告に背中を見せて逃げたのでは何をされるかわからないため、やむなく、後ずさりしながら応接室を出ようとしたところ、体の左後ろ側が観葉植物様のものに接触し、結果的に花瓶ないしは壷が台から床に落ちて割れたものであるから、自己の身体の安全を守るためにやむを得ずとった行動である」
という正当防衛の根底が崩れるからである。

そうすると、公務執行妨害という事件をでっち上げて逮捕した理由もはっきりする。
逮捕して接見禁止で締め上げれば、自白を取れると見たのだろう。
自分や家族の生活のために日々の仕事を抱えている一人の人間が、いきなり逮捕されて社会と隔絶されれば、当面の境遇から逃れるため、一時的に自白してしまわないとも限らない。
彼らの狙いは、ここにあったのだ。
警察のいいかげんな取調べや、検事の非常に激しい取調べの状況が、それらの事実を物語っていた。

古賀という税務職員が、社会通念に著しく反する調査を行って抗議を受けたが、その抗議に何ら対応しなかった。抗議が激しさを増してくると、不正を隠すため、違法な税務調査で報復して黙らせようとしたが、逆にますます抗議が激しくなってきた。法律に基づく請願による抗議を一切無視して責任をうやむやにしようとしていたさなかに、竹山財務事務官が、あろうことか、つぼを割った上、謝罪もせずに逃げ帰ってきてしまった。
こんなことが、世間に知れたら大変である。
もはや、竹山財務事務官という一人の下級役人の責任問題で留まる事態ではなくなった。危機感を抱いた国税の高級官僚は、事態を重く見て権力を背景とした組織力を使って対抗してきたのである。
姑息で、女の腐ったような卑劣なやり方である。卑劣なやり方というよりは、許されざる権力の犯罪行為というべきだった。

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