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実況見分調書:1

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検察が証拠として提出してきたものに、実況見分調書があった。
竹山孝財務事務官(特別国税調査官)と河地隆雄財務事務官(特別国税調査官)の指示説明により被害状況を再現し、写真撮影して調書にしたものである。
場所は、愛知県中警察署刑事課の宿直室で行っている。

もうひとつ、実況見分調書と同じもので、タイトルだけ異なる写真撮影報告書があった。
写真撮影報告書は平成16年1月27日撮影で、実況見分調書は平成16年2月23日の撮影である。
撮影した写真は、前者が14枚で、後者は23枚となっており、後の実況見分調書の方がより詳しくなっている。

双方を比べてみると、大きく違う点は次の二点である。
第一に、私が竹山、河地両財務事務官をカメラで撮影したときの状況である。
私が応接室で、彼らを写真撮影したのは2回とされているが、前者の写真撮影報告書は、2回とも竹山、河地両財務事務官が椅子に座ったままの姿勢をカメラで撮影している状況が再現されている。
しかし、後者の実況見分調書は、2回目の写真撮影は椅子に座ったままの姿勢を撮影している状況ではない。竹山財務事務官が椅子から立ち上がった状態と、竹山財務事務官が、立ち上がって右手で持った書類で顔を隠す河地財務事務官の手前で立ち止まったような状態を写している状況が再現されていた。

第二は、投げつけられたカセットテープケースの破片が散らばった状況である。
最初のものは、竹山財務事務官の体の前方に模擬テープが散らばっているが、後のものは、竹山財務事務官の体の左後方に散らばっていた。

実況見分調書といってもその本質は、竹山、河地両財務事務官の供述に基づいて、警察の宿直室という全く違う現場で再現したものであるから、事実とは大きく異なっており、犯行状況が供述調書という作文から紙芝居に変わった程度のものであった。
しかも、2回行った実況見分の内容に、相互矛盾が見られるというお粗末さであったが、2回目の実況見分の内容が竹山、河地両財務事務官の検面調書の内容により合致していることだけは確かであった。

員面調書の方が捜査の初期に作成されることから、新鮮な記憶に基づく供述が録取され、より信用性が高いものと思われるが、検面調書の内容がそのまま反映された実況見分調書を見ると、竹山、河地両財務事務官の供述の矛盾が露呈しないよう苦心して変遷の供述を仕上げた軌跡が伺われた。

ちなみに、私もこの宿直室で、竹山、河地両財務事務官に扮した中警察署員相手に実況見分を行ったが、その調書は証拠として提出されなかったのである。

犯行現場となった私の事務所の見分は、妻の立会いのもとに行っていながら、なぜ、犯行を再現する実況見分は、被害者、加害者とも現場とは異なる場所で行わなければならなかったのか。
もうひとつ、1月27日撮影の写真撮影報告書は、竹山財務事務官の検面調書にも添付されていたが、なぜ、2月24日作成の竹山財務事務官の検面調書に、より合致する2月23日撮影の実況見分調書を添付しなかったのか。

主任弁護人のO弁護士は、打ち合わせの場で、証拠として提出されたその実況見分調書を眺めながら、しきりに首をかしげていた。

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