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控訴審判決:その3(罰金刑の評価)

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一審判決を破棄し、罰金50万円に処すという今回の控訴審判決を、どのように評価するかという問題がある。
事実認定において被告人側の主張をほぼ全面的に認める結果になったことは、前向きに評価していい。

少なくても、これで最悪の事態は免れることになった。
一審判決をそのまま指示し、控訴を棄却するという判決が出された場合、こと刑事事件だけにとどまらないところが、本事件の根の深さである。

つぼを破損して謝罪も弁償もせずに逃げた国税職員の不法行為による損害賠償請求事件の控訴審にも、影響が及ぶおそれがあった。これまで有利に進めてきた税務訴訟にも悪影響が及ぶおそれがある。

ことに、つぼ破損による民事訴訟は、一審で被告国側の主張していた正当防衛を完璧に否定して、5万円のつぼ代金の支払いを命ずる判決が出されたのであるが、国側は4万円の担保を提供し、仮執行宣言付判決による強制執行の停止まで申し立てて、控訴してきた。
そのため、この5万円のつぼ代金をめぐる控訴審に、私は弁護士に着手金だけで90万円を支払って応訴し、現在訴訟中なのである。

この民事の控訴審で、国側は、刑事事件の一審の有罪判決の理由を引用する傍ら、刑事の控訴審でも、一審の有罪判決がそのまま維持され被告人の控訴が棄却されるものとして、控訴理由書や準備書面で、見苦しい理屈をもっともらしく並べ立ててあれこれ反論しているのだ。
控訴審で一審の有罪判決がそのまま維持され控訴が棄却されると、民事の裁判官もそれに習って国側勝訴の判決を出さないとも限らない。

竹山、河地両財務事務官(特別国税調査官)の証言は信用できないとして、一審判決を破棄した以上、そういった民事の逆転敗訴の心配はなくなったと見てよい。最悪の事態は免れることになったわけである。

更に重要なことは、竹山、河地両財務事務官の証言の信用性が否定されたことで、国税のメンツは丸潰れになったことである。
国税当局は、彼らの証言のみを根拠に争ってきたわけであるから、組織ぐるみで彼ら
職員の偽証に加担して不正の発覚のもみ消しに全力を注いできたことになり、当然その責任は免れまい。

私としては、国相手の苦しい闘いにおいて、これでとりあえず前面敗訴はなくなったといえるのである。少なくとも、意図したとおり、相打ちまでには持ち込めそうな気配となった。

そう考えると、今回の判決は不服ながらも、全く評価できないものではない。
事実、弁護団は、私の腹のうちとは異なって、かなり前向きに評価している。
検察側とすれば、大きな後退であり、反面、被告人側とすれば、大きな前進ともいえるのだ。

もう一つ、私の一身上の面での評価もあった。

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