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愛国心:その4(パート2

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愛国心:その4に関して再度ひろさんの反論があったので、意見を述べたい。
<愛国心の強制に関して>
NHKの受信料の例は、罰則がなくても、法律や社会のしきたりは強制力を持つことがあるという例であげたのだが、いつのまにか受信料の徴収方法や未払い者の同義的な問題等の議論になってしまっている。

ひろさんの反論は、方向がずれていくので、要点をしぼっ
て議論したい。
罰則と法律の強制力との関係、および罰則がなければ法律の制定を安易に認めてもよいかどうかという点である。

まず、
「それでも、受信料未払いはかなりの割合で存在しているわけで、これはやっぱり罰則のない法律は実質的な強制力が無い、ということではないでしょうか」
と、受信料の未払いがかなりの割合で存在している事実のみを捉えて、罰則のない法律は強制力がないと結論付けている。

しかし、先にも述べたように、法律の強制力云々は、罰則いかんにかかわらず民事面で強制執行が行われるから、事実上強制力が付与されている。
強制力の強弱はあるかもしれないが、それは、罰則が定められていても、その軽重により強制力に違いがでてくるのと同じようなものである。
この点をまず見落としている。

次に、現実に法律を守らない者がいる事実のみを取り上げて、それは罰則がないからその法律は強制力がないという単純なものでもないと思う。
たとえば、
受信料未払いがかなりの割合で存在する→法律に罰則がない→法律の実質的な強制力はない。
という理論だと、
交通違反の反則金等の未払いがかなりの割合で存在する→法律に罰則がある→法律の実質的な強制力はないのかあるのか。
刑法違反(殺人、窃盗)が毎日のように報道される→法律に罰則がある→刑法の実質的な強制力はないのかあるのか。
というおかしな展開に発展する。

また、
「日本国憲法は法律上は一番強制力があるわけですが、罰則が無いため、憲法のみでは違反しても処罰されることがありませんから、事実上、強制力は発揮されませんよね」
というくだりにいたっては何をかいわんやである。

ひろさんは、言葉尻にこだわって物事の本質を理解していないように
思われる。
法律に罰則がなければ強制ではないか否かという議論より、罰則がないから強制ではないという理屈で、安易に法律の制定を認めることが重要な問題なのである。

「そこで、今回改正された教育基本法を考えてみると、やっぱり罰則はないわけです。
そして、教育基本法に違反したからといって一般の大人や生徒達が処罰されるような罰則は、他の法律にもありませんよね。ですから、この教育基本法が国民に対して実質的な強制力がない、と自分は思うわけです」
という主張は、強制力がないから改正教育基本法も国民に押し付けることにはならないから賛成だ、という考えだと思う。
事実、<教育基本法改正で思うこと・・・1>で、その点について賛成していた。

そうだとすると、憲法で徴兵制や核保有を認めても、憲法には罰則がなく、強制ではないから是認できるということになる。
罰則は下部法で制定されるので、そのときに反対すればいいなどと思っていても、上部法で認められた事項が、下部法で認められない理由はなく、少々の反対では阻止できないことになってしまう。
しかも、基本法のような上部の法律なら、国民も関心を持って反対もできるのだが、下部法ともなると、おびただしい数にのぼるため、制定や改正に対する賛成、反対の意見どころか、法律そのものの存在さえ大多数の国民は知らないのが現実である。
国民の知らない間にどんどん改正されていってしまうのだ。

そもそも、何の強制力もない法律を、政府与党が、時間と費用をかけ、野党や多くの国民の反対を押し切ってまで、わざわざ成立させるだろうか。
その意図を読まねばなるまい。

条文の文言が美しいから法律を作っただけだと思いますと、ひろさんは考えるのだろうか。
改正教育基本法の条文に賛成するのは勝手だが、それに反対する国民も、賛成者と同数以上にいるのである。

多くの反対がありながら、条文の内容がいい、罰則がないから強制ではない、などいう理屈で、反対意見を十分聞くことなく、安易に法律を是認するようなことだけは、やめてもらいたい

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